【レポート】デジタルをみんなの力に/晃華学園で3days

posted on 2018/12/18

晃華学園中学校高等学校(東京都調布市)で12月10日から3日間にわたり、ライフイズテックのIT・プログラミングキャンプが開かれ、中学1年〜高校2年生52人が参加した。

ライフイズテックでは2018年2月から、「Teens Coding Week」として、普段、主に大学で開催しているIT・プログラミングキャンプを、中学校や高校、企業のオフィスなどで、直接キャンプを届ける取り組みを始めている。これまでに、約30校で実施してきた。

「Teens Coding Week」の3日間のキャンプでは、中高生たちがスマホアプリやゲーム開発、Webページ制作、映像編集等の各コースを選ぶことができ、パソコンを使ったモノづくりを一から学べるカリキュラムとなっている。

晃華学園中学校高等学校で初開催となった今回のキャンプでは、「iPhoneアプリプログラミング」、「Unityゲームプログラミング」、「デザイナー」、「映像制作」、「Webデザイン」、「デジタルミュージック」の6コースが設けられた。

それぞれのコースで基礎技術を学びつつ、実質2日半という限られた時間の中で、徐々に自分だけのオリジナル作品を仕上げていく。最終日には、各コースの班ごとにお互いの作品を共有する時間を設け、さらに自分のコースを離れて、他のコースの作品を実際に触れる「体験会」も設けた。

体験会では、自分とは違うコースの作品に興味津々な様子で、「すごーい」、「あ、もうゲームオーバー」、「かわいいー」といった歓声が各班から次々に上がった。この体験会には、晃華学園中学校高等学校の先生や保護者も参加していた。

Unityゲームプログラミングコースの中学2年の女子生徒は、プログラミング初挑戦。ゲーム上の主人公がコインをゲットしたり障害物をクリアしたりしながらゴールを目指す作品を制作した。

「普段は3DSが好きでよく遊んでるけど、コードを書くのは難しかった。でも、実際にモノを動かすのはすごく楽しい」と嬉しそうな様子だった。

iPhoneアプリプログラミングコースの中学3年の女子生徒は、ニュースでよく目にするようになったプログラミング必修化に向け、まずは身近なアプリに挑戦してみようと決意した。カウントアプリで基本を学びながら、ファンだという韓国の人気音楽グループ「TWICE」に関連するオリジナルクイズアプリを作った。

「問題やデザインも自分の好きなように形にできることが楽しい。またキャンプに参加して、今度は違うコースもやってみたい」と意欲を見せた。

一方で、映像制作コースの高校2年の女子生徒は、4年前にプログラミング言語「Ruby」を学んだことがある経験者だ。今回は、それ以来、久しぶりのプログラミングで、オリジナルアニメーションを制作した。「YouTubeで配信されている動画がどのように作られているか興味があった。シンプルなアニメーションを動かすだけでも大変。もっと長尺のアニメを作ってみたい」と語った。

晃華学園中学校高等学校は女子校。進路学習指導部長の吉田孝則先生は「ライフイズテックには女子のスクール生も多いと聞いていましたし、これからのプログラミング必修化に向け、進路選択の一助になればと思いました」とキャンプ開催の背景を説明した。

さらに吉田先生は、生徒の3日間の様子について、「アクティビティでは楽しく、開発ではとても集中しているようでした。メンターが世代が少し上の大学生なので、視野が広がるのではないかと思います」と今後の飛躍を期待していた。


▲最終日には田口ディレクター=中央奥=よりライフイズテックの取り組みも紹介された

MCを務めた田口峻平ディレクターは最後、中高生たちを前に、「このキャンプが皆さんのモノづくりの第一歩になれば嬉しい。今は自分で作ったアプリや動画といった作品を世界に届けられる魔法のような時代」と語りかけ、「デジタルの力はみんなを助けてくれる。自分の力にして欲しい」と力強く訴えた。

田口ディレクターの「デジタルをみんなの力に」という言葉は、何かのコピーにできそうなほど、キャッチーで美しく、訴求力がある。この魔法の力で、一人でも多くの中高生たちが世界に羽ばたいてほしい!

キャンプの模様は、晃華学園中学校高等学校の公式ブログでもご報告いただいています!
プログラミング教育サービス『Life is Tech !』 1日目報告
プログラミング教育サービス『Life is Tech !』 2日目報告
プログラミング教育サービス『Life is Tech !』 最終日報告

ライター:宮本俊一
プロフィール:1981年、群馬県生まれ。2006年、読売新聞東京本社入社。記者職を中心に歩む。子どもの未来に繋がる仕事がしたいと2018年11月、Life is Tech! に転職。仕事の傍ら2013年からエッセーを書き、「第18回約束(プロミス)エッセー大賞」(産経新聞社主催)などで入賞し、エッセイストとしても活動。「誰にでも分かりやすく」をモットーに、旬な話題を随時アップします!