【レポート】「クリスマスキャンプ2018」(中)day2−3/夢をカタチに

posted on 2019/01/16

「仮面夜想曲」の熱狂から一夜明けたクリキャン2日目(26日)、そして3日目(27日)は、それぞれ6時間半にわたって、開発にじっくり時間をかける日程となった。メンバーたちは各々の「船」、コースでメンターとともに自分のオリジナル作品作りに集中した。

そんなメンバーたちの生の声をまずは紹介していこう。

サンタマリア号(iPhoneコース)の男子生徒(中学1年)は、東京都文京区からクリキャン初参加。夏のキャンプで「学ぶ形式が肩苦しくなく、自由で楽しかった」ことが、今回の参加の理由だ。

父親も「将来的に必要となる分野だから」と参加を後押ししてくれた。

作品では、3の倍数と3が付く数字のときだけアホになるというネタで人気を博した芸人・世界のナベアツ(現・桂三度)のネタを再現するような「3」でユニークな画面になるカウントアプリを作った。

現在、白金高輪のスクールに入学することも考えており、「次はゲーム作りに挑戦したい」と語った。

メイフラワー号(初音ミクコース)の男子生徒(中学2年)は、兵庫県加古川市から参加した。ライフイズテックのキャンプとしては3回目だが、クリキャンは初参加だ。

「ライフイズテックのホームページで昨年のクリキャンの写真が載っていて、みんな楽しそうにしている様子を見て」と参加の理由を語る。

クリキャンではボーカロイドという音声合成技術を駆使した曲を作った。

元々、音楽と映像が好きで、普段から動画撮影や映像編集をしている。将来的には「ミュージックビデオの編集ができたら」と夢を語った。

エンデバー号(Unityコース)の男子生徒(中学3年)は、東京都江戸川区から参加。中学1年から秋葉原スクールに通い、クリキャンも3年連続の参加だ。

「昔、キャンプで一度会った人と偶然の再会があったりする。もう既に30人ぐらいの知り合いを見つけた」と嬉しそうな様子。

将来は「ゲーム開発や3Dキャラクターを生み出せるようになりたい」と夢を膨らませた。クリキャンではリズムゲーム制作に挑戦中だ。

ビーグル号(デザイナーコース)の男子生徒(高校2年)は、京都市から昨年に続き、2回目のクリキャン。小学4年生からパソコン教室に通い、独自でウェブ制作にも取り組んでいた。

2018年9月まで大阪スクールにも通い、iPhoneアプリのプログラミングを学んだ。クリキャンでは、オリジナルのロゴ制作に励んだ。

ITやパソコンが好きな同世代の人たちとネットワークが作れるのがクリキャンの魅力」と語る。将来の夢は「セキュリティー系のサーバー、インフラ構築に興味がある。いつか絶対に安全なウィルス対策ソフトを作りたい」と目を輝かせた。

メンバーには「いつかメンターになりたい」という夢を語った高校生もいた。

白金高輪スクールに通う女子生徒(高校2年)は、クリキャン3回目。エンデバー号(MAYAコース)に乗船した。

3Dで手を作り、人差し指がリアルに動くCGアニメーションなどを制作した。「いつかメンターとしてもクリキャンに参加したい」と語った。

同じく白金高輪スクールに通い、エンデバー号(MAYAコース)に乗船した別の女子生徒(高校3年)は、アプリ甲子園での入賞経験があり、既に大学進学も決めていた。

「全国の人と交流できるのがクリキャンの魅力」と語り、メンターへの登竜門である研修プログラム「リーダーズ」にも応募した。

 

このように開発に時間をかけたことはもちろんだが、2、3日目もライフイズテックならではのエンタメ感あふれるアクティビティも充実だ。

2日目の夜は、メンバーがサンタクロースや白雪姫、シンデレラ、ミニオンズなどのキャラクターに扮した仮装姿で参加した「大文化祭」が開催された。

アリーナの舞台上でメンバー2人がバイオリンで「きよしこの夜」、「ジングルベル」などを演奏してオープニングを飾り、会場の心を一つにした。

その後は、メンバーらによるボーイズバンドやガールズバンドが次々に登壇し、会場のメンバーも立ち上がって手を振った。

音楽以外にも、昨年話題となった「DA PUMP」の「U.S.A.」など、メンターらによるキレのあるダンスの数々。中国ゴマ使ったジャグリングは、圧巻の技で観客を魅了した。

クリキャン史上初というメンバーによる落語の一席もあった。「クリスマスの夜に」という三遊亭天どんの新作落語だ。

内容は「クリスマスイブの夜。サンタの格好をした泥棒が、ある民家に忍び込むと、留守番をしていた子ども達がいて・・・」という季節感たっぷりの噺で、会場を笑いに変えた。

社員も舞台を盛り上げた。

小森が「平均年齢、30歳を超えてます」と苦笑するように、船長の讃井、松井、内藤、奥苑、築比地、田口、山本に加え、普段はキャンプチームのディレクターを務める吉原恵子、ライフイズテックのサービス開発を担う中達麻以で結成された社員バンドだ。

それぞれがリーゼントや学ラン姿となり、ドラマ「今日から俺は!!」のオープニングに合わせ、「男の勲章」をダンス付きで熱唱した。

メインボーカルの松井は今年38歳。ステージから降りると汗を拭いながら、「舞台からメンバーが喜んでいる姿が見られてよかった」とホッとした様子だった。

紅「二点」として、ダンスでバンドに花を添えたのは、中達、吉原だ。

中達は「めちゃくちゃ緊張しました。私だけテンポが遅くなっちゃうので、家でYouTube見ながらこっそり練習してました」と振り返った。

 

3日目には、夕方からメンバー、メンター、社員の700人以上が参加した「大プレゼント交換」が開催された。

各プレゼントには、ランダムな数字が記された2つに切り離すことができるタグが付けられる。片方のタグをプレゼントとともに用意したメッセージカードに入れ、ホテル通路の白璧にマスキングテープで貼り付ける。メンバーは好きなメッセージカードを壁からはがし、別室に移動。メッセージカードの中にある数字と同じプレゼントを別室で受け取るという仕組みだ。

プレゼントを受け取ったメンバーからは、「スノードーム!きれい」、「お菓子がめちゃくちゃ入ってる!」、「32GBのUSB。実用的すぎる!」などと歓声を上げながら、包装紙を開けていた。

中には、宇宙人のフィギュア、オスカー像(米アカデミー賞のトロフィー)といったユニークなプレゼントもたくさん見られた。

そして、「大プレゼント交換」に続き、3日目の夜は「スペシャルクリスマスパーティー」。

オープニングでは、メンター2人が登壇し、「リアルタイムで作ったミュージックと映像を流す」というステージを披露。「周波数解析」という高度な技術を使うもので、観客を圧倒させた。

即興で曲をアレンジし、「初音ミク」の歌声をのせてリミックスするパフォーマンスを披露したメンターもいた。

クリキャン恒例のメンター、社員の混合バンド「ライフイズロック」もステージを盛り上げた。

ボーカル兼ギターの松井が、観客を舞台の側に集まるよう呼びかけ、一体感を演出。観客はスマートフォンのライトを手に持ち、頭上で左右に揺らした。会場は、まるでライブハウスのような空間となった。

ライフイズテックでカリキュラムを統括する金澤直毅もこの日のために駆けつけ、トランペットを担当した。金澤は舞台で「このステージに勝るステージはありません」と締めくくった。

その後、防寒したメンバーはホテル前に広がる白樺湖の湖畔へ。

微かに白雪が舞う中、小森が「ライフイズテックから皆さんへのクリスマスプレゼントです! 」と声を張り上げると、メンバーの背後から花火がピューっと1発。

その1発の花火を皮切りに、大小様々な花火が次々と打ち上がった。ホテル側が協力してくれた特別なサプライズだった。

100発以上は上がっただろうか。メンバーは時が止まったかのように、夜空を彩った花火を見つめ続けた。

メンバーたちは、「人生最高の花火でした」(中学1年男子生徒)、「すごいきれい。気持ちが明るくなった」(中学2年女子生徒)、「スマホで動画も撮れた。空気も澄んでいて本当に素敵でした」(高校2年女子生徒)と感動を言葉にした。

(下)に続く