【レポート】「クリスマスキャンプ2018」(下)day4/Rock You !!

posted on 2019/01/17

クリキャン最終日の28日。前日に今年最後で最強の寒波に見舞われるとの予報があり、帰りの交通に乱れが生じる可能性があったため、時間を繰り上げた進行となった。

クリキャンレポート最後の(下)では、クロージングセレモニーとともに、主に取材者として4日間を伴走した筆者コラムを付けて締めくくりたい。

26、27日の開発集中日で、メンバーの作品は概ね出来上がっており、お互いの作品を共有し合う体験会を行った後、予定を1時間ほど繰り上げ、昼前からアリーナでクロージングセレモニーが開かれた。

クロージングセレモニーでもライフイズテックらしく、冒頭、メンター3人によるコントが行われ、最強寒波にも負けない笑いで会場を温めた。

クリキャン中に誕生日を迎えたメンバー、メンター、社員の計5人も壇上に。総合MCの小森に来年への抱負について尋ねられたメンバーは、「何事もやり遂げる年にしたい」と意気込みを語った。誕生日プレゼントとして、5人にはチョコレートが贈られた。

メンバーには、クリキャンをやり遂げた「認定証」が担当のメンターより贈られる。この認定証には、メンター直筆のメッセージも添えられている。

クロージングセレモニーでは、約600人のメンバーを代表した1人の認定式が行われた。

ビーグル号(Webデザインコース)のメンターが認定証を手に、メンバーに語りかけた。

「これからの時代は好きなことを一生懸命続け、形にすることが非常に大切です。ライフイズテックで学んだことは、素敵な未来を描く第一歩です。ここからはあなた次第。ここで会った仲間、先輩との繋がりや新しい技術を活かして、新しい世界へと羽ばたいていくことを期待します」

認定証には個人的なメッセージも添えられいて、笑顔でこう語った。

「たくさんのメンバーともすぐに仲良くなって、チームを作り上げてくれたことを感謝します。大文化祭も格好良かったね。イケメンで羨ましいです(笑)本当に4日間、楽しかったです。メンターになってここに帰ってくることを期待してます」

認定証を受け取ったメンバーも、力強く応じた。

「ライフイズテックで色々な人と出会い、プログラミングを知り、自分の世界が変わった。これからの人生に活かせることを学ぶことができた。メンバー、メンター、社員、全ての人に感謝します」

代表認定式後、小森も「4日間、本当にあっという間だった。全国からここに集まってきてくれて心から嬉しかった。大文化祭での出し物も素晴らしかった。雪と花火も素晴らしかった」と振り返った。

4日間のクリキャンの様子を映像に収めたDVDも上映し、会場は大きな拍手に包まれた。

そして最後に、小森がクリキャンを運営した全社員の思いを代弁した。

「このクリキャンの瞬間、瞬間はかけがえのないものです。みんな一人一人が作った時間です。それが嬉しい。またやりたい。永遠に続けばといつも僕らは思っています。ここで作った思い出は、これからのみんなの人生にとても大切なものになると思います。また強くなって、成長して1年後に会うことを楽しみにしています」

その後、各船で個別の認定式が行われたが、クロージングセレモニーは全員が集まる最後の機会でもあったため、しばらくアリーナにはメンバーが残った。

メンバーたちは各船、各チームの垣根を越え、「もう終わっちゃうの早い」、「寂しい」、「また会おうよ」などと話しかけながら、写真を撮り合ったりパーカーに寄せ書きをしたりして、最後まで別れを惜しんでいた。

アリーナの大きなガラス窓からは白樺湖が見渡せる。最強寒波という予報もあったが、最終日の空は一点の曇りもなく、澄み切っていた。

白銀で覆われた白樺湖を背にし、メンバーたちは再会を胸に、それぞれの帰路についた。


 

筆者のクリキャンは24日夜から始まった。京都駅前のホテルに泊まり、翌25日朝、メンバーを引率し、名古屋へ。名古屋からはバス長として、クリキャンの舞台・白樺リゾート池の平ホテルへ出発。帰路は、ホテルから東京駅へと進路を変え、ここでもバス長を務めさせてもらった。

総距離約560キロの旅を経て、メンバーたちを安全に帰すことができ、本当によかった。支えてくれた同行メンターのみんなには、この場を借りて感謝したい。本当にありがとう。

先述した通り、クリキャンの4日間、取材などでホテル内を歩いた距離は合計40キロに及んだ。ホテル自体が大きかったこともあるが、クリキャンの中身がそれだけ濃いという証左だともいえるだろう。

月並みな表現かもしれないが、4日間はあっという間だった。時間が自身を駆け抜けた感じだった。

その中で、忘れられないメンバーの一言がある。

2日目のことだ。

本館アリーナの前には、プログラミング学習教材「テクノロジア魔法学校」の看板が立てかけられているのだが、大文化祭の後、あるメンバー2人が「このライフイズテック の看板を見るとなんか落ち着くんだよね」と話しながら、部屋に帰るところを見たのだ。

何気ない一言だったに違いない。でも、メンバーの心から出た本音である。

それほどまでにライフイズテック、あるいはライフイズテックが生み出すコミュニティはメンバーたちの間で確かに存在していると思った。

こうしたコミュニティを作り出す源泉は何だろうか。

筆者はこの4日間、CEOの水野雄介と同部屋だった。水野は、日本でも大ヒットしているロックバンド・クイーンを描いた映画「ボヘミアン・ラプソディ」を4回も観たという。

それほど水野を強く引きつけた映画に興味があり、筆者も正月、劇場に足を運んだ。

とりわけ、20世紀最大のチャリティーイベントともいわれる「ライブエイド」でのクイーンのパフォーマンスは圧巻だった。

クイーンのエネルギーとパッションが観客に伝播し、スタジアムを埋め尽くした観客と一体となっていた。

もちろん規模は違うが、メンターを含めたライフイズテックのエネルギーとパッションがメンバーに伝播し、一つのコミュニティーを生み出すという構造は同じではないかと思った。

最後に小森が「ここで作った思い出は、これからのみんなの人生にとても大切なものになる」とメンバーに語った。

それを聞いて、こうも思った。

それは「みんな一人じゃないんだ」ということ。メンバーの周りには、新しい一歩を後押しをしてくれる家族がいる。仲間がいる。メンターがいる。社員もいる。

水野は映画を見て、「魅了」、「責任」、「自信」、「家族(チーム)」の大切さを改めてかみしめたという。

この4つの言葉を胸に、また春に会おう。

We will rock you !!

(写真:西川 優介、木川 貴一郎、吉田 航太)

ライター:宮本俊一
プロフィール:1981年、群馬県生まれ。2006年、読売新聞東京本社入社。記者職を中心に歩む。子どもの未来に繋がる仕事がしたいと2018年11月、Life is Tech! に転職。仕事の傍ら2013年からエッセーを書き、「第18回約束(プロミス)エッセー大賞」(産経新聞社主催)などで入賞。「誰にでも分かりやすく」をモットーに、旬な話題を随時アップします!