「Edu×Tech Fes 2019 U-18」プレゼン全文vol.1 SASUKEさん「自分の好きなことを本当に好きだと思って突き詰めると世界は拓ける」

posted on 2019/05/07

今年3月に開催され、大きな反響を呼んだライフイズテックの一大イベント「Edu×Tech Fes 2019 U-18」。中高生トップランナー6人のプレゼン内容の詳細を本マガジンで紹介していきたい。

※SASUKEさんのプレゼンは対談形式で行われました。

司会:まずは自己紹介していただければと思います。

SASUKE:今15歳で、中学3年生のSASUKEです。作詞作曲とか歌とか DJ とかダンスとかドラムとか。音楽が好きなので、好きなことをやっているっていう感じです。昨日、卒業式がありまして、中学校を卒業しました。

最近では楽曲制作とかをやっていて、Amazon Music さんの注目アーティストとか、日本生命さんのパラリンピックの公式 CM に楽曲を提供させてもらっています。つい先日、ワーナーミュージック・ジャパンさんよりセカンドシングル「平成終わるってよ」を配信リリースしました。平成が終わるというニュースを去年夏ぐらいに聞いて、そこからずっと考えていてできたんですけど。平成が終わるという堅苦しい感じではなくて、みんなでパーティーみたいな感じで、踊りながら楽しみながら平成の最後を迎えられたらいいなという思いで作りました

司会:SASUKEさんのテーマは「Music」ということですが、どんなところが分岐点になりますか。

SASUKE:僕はもう生まれた時かなと思っていて。僕の両親がいる家に生まれたことがもう分岐点で、別の家に生まれてたらまた違う年表、人生になってたと思うんですよ。僕の両親はすごく音楽が好きで、 たくさんCDがあったり、常に家で色んな音楽がかかっている状態で、自然に小さい頃から音楽が自分の体に入ってきたという感じでした。それで音楽が今までずっと好きでいるんですけど。

司会:SASUKEさんはダンスと音楽と二つの軸があります。まずは音楽に合わせてダンスすることから始まりましたよね。

SASUKE:まず最初は音楽を聞いて、2歳ぐらいから踊り始めました。家にはいろんなジャンルの曲が流れていました。ずっと踊ってましたね。食事の時間以外(笑)あと何口でご飯終わるのとお母さんに聞いていました(笑)

司会:SASUKEさんはまずはダンスから始まっていますが、ダンスで分岐点になったことはありますか。

SASUKE:小学5年生の時にニューヨークに行ったんですよ。僕の通ってたダンススタジオの先生がニューヨークダンスツアーをやるってなって。そしてダンスのレッスンとか大会にも出ようということになって。僕はずっとダンスをやってて、ダンスの本場ってニューヨークなんで、そこに行きたいということで。なんとか親を説得しました。行かせてくれと。

それで、レッスンとかの合間の時間に、アポロシアターに見に行ったんですね。聖地ですよね。芸能の登竜門です。マイケル・ジャクソンとか出てたりとか。見に行くだけの予定だったんですけど、休憩の時間にノリノリな音楽が流れてきて。お客さんも立って踊ってるんですよ。僕もテンション上がって一緒に踊ってたわけですよ。そしたらスタッフの人が「君ちょっと出てみないか」と。何日にオーディションがあると言われて。それでオーディションに行ったら、300人ぐらい並んでいたんですけど。「曲は君は何をやるんだい」と言われて、曲は準備してきたので、CDを渡して、それで踊ってという感じです。で、踊ったら合格して、本番にも出ることになり、優勝してました

司会:いま、さらっとすごいこと言いましたね(笑)

SASUKE:優勝してました。気づいたら(笑) 優勝の瞬間も踊ってしまいましたね。

司会:優勝してダンスを極めていくと思いきや、13歳の時に作曲に集中するためにダンスレッスンを休止することになりますが、これはどういった経緯だったのですか。

SASUKE:僕はずっと好きなことをやってて。好きなことを好きなだけやってるんで。作曲はダンスと同時ぐらいに始めてますけど、そっちの方がなんかやる時間、好きな時間が多くなってきて。どんどんその比率が、作曲の方が増えていって。作曲に集中したいというより作曲をずっとやっていたいというふうになっていったんですね。だからちょっとダンスレッスンとか習ってたんで、作曲に移っていった感じですね。

▲SASUKEさんが当イベントのために制作した曲。

司会:ミュージックのほうはどんな分岐点がありましたか。

SASUKE:最初は、きっかけで言えば、元々音楽が好きっていうのもあって。お父さんのパソコンを勝手にいじって遊んでたんですけど。その時にマックだったので。ガレージバンドっていう簡単な曲が作れるソフトが入ってて、それを見つけたんですよね。開いてみたらこれ自分の好きなように曲が作れそうだなと思って。本当に興味だけで始めました。5、6歳ぐらいの時ですね。それから、サンタさんと誕生日の時にずっと機材をお願いして(笑)どんどん値段が上がっていくという。サンタさんも大変だったでしょうね(笑)

司会: そんな中で転機となったのは。

SASUKE:僕は Native instruments っていうドイツの会社のMASCHINEっていう機材をメインで使ってて。それもサンタさんに手紙書いて。いい子にするんでくださいみたいな手紙を書いて、枕に置いていたら届いたんですけど(笑)それにどんどんはまっていって。ずっとやってたんですよ、しばらく。

それで、東京に行く用事があって。別の関係ない用事なんですけど。偶然MASCHINEが好きだったんで、その時持って行ったんですよ。空いた時間にせっかく持ってきたからちょっと路上ライブみたいなことをやってみようってことになって。スピーカーを買って、MASCHINEを演奏して PV とか撮れたらいいねみたいな感じで。最初は軽いノリで街で演奏していたら、偶然通りかかった人が撮影をして。それを Twitter にあげたらそれがすごく拡散されて。いろんなメディアの方とか関係者の方の目に止まって今があるって感じです。

司会:どれぐらい拡散されたのですか。

SASUKE:5000リツート、1.7万いいねです。

司会:皆さんに改めて伝えたいことはありますか。

SASUKE:自分の好きなことを本当に好きだと思って突き詰めて、SNSで発信すると自分の世界が拓けていくということです

司会:その通り、それを体現されていますよね。それともう一つあるんですよね。

SASUKE:楽器ができなくても音楽理論とかを学んだりしなくても誰でも簡単に音楽を作れるっていうことです

司会:これには賛同しかねる空気はありますよ(笑)生まれた時から音楽に囲まれて、ダンスもできて。そんな経験がなければできないというふうに思っちゃいますよ。きょうはそれを実証していただけるということです。

SASUKE:(実際に機材を使いながら)どうやってその理論とか楽器ができなくて作曲できるのかっていうことなんですけど。皆さんのイメージでいうと、多分ピアノがすごいひけないととか、ギターがすごい人とか、あと学業的にいうと音大に行かないといけないとか音楽の専門学校に通わないと作曲家になれないみたいなイメージがあると思うんですけど。全然そんなことはなくて。今僕もそんなことはしていないです。ちゃんと楽器ひけないです。ちゃんと勉強もしてないですけど、今こうやって仕事にできているので。できるってこと今から行っていきます。本当に直感でできます。

SASUKE:曲はできます。MASCHINE使うの簡単です。楽器より簡単にできますよ。

司会:好きなことを突き詰めて、まるで遊ぶようにずっと作り続けているSASUKEさん。ありがとうございました。

 

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