大学生のサポートを受けて個性溢れるオリジナルプロダクトの創作に挑戦!「中学生のためのDX学習プログラミング体験(1day)レポート」
「山梨県DX人材育成エコシステム創出事業」では、デジタルスキルを身につけた県内の大学生が、中学生・高校生のデジタルスキル習得や、県内中小企業のDXを通じた課題解決を支援する、「地域内発型DXの実現」を目指しています。
この事業の一環として、中学生のDXリテラシー層を育成するため、県内の中学生を対象とした『デジタル1dayワークショップ』を開催しています。
8月から12月にかけて計4回開催予定で、11月現在の第3回までで延べ93名の中学生が参加しました。
本記事では、9月29日に行われた第2回の様子をレポートします。
中学生のための『デジタル1dayワークショップ』2024とは?
『デジタル1dayワークショップ』では、プログラミングやデジタルデザインの初心者でも、1日で基礎スキルを習得し、自分ならではのプロダクトを創る体験をお届けしています。
参加する中学生は、以下の5つの中から好きなコースを選んで参加します。
・iPhoneアプリプログラミング
・Webデザイン
・Unity®️ゲームプログラミング
・デザイナー
・映像制作
コースごとに同じ興味関心を持った中学生同士でチームが作られ、大学生がメンターとして中学生たちの学びを丁寧にサポートします。
2024年9月29日に開催された第2回ワークショップには、28名の中学生が参加しました。初参加でプログラミング初心者の中学生もいれば、第1回に参加して楽しくてもう一度参加した中学生もおり、お互いに刺激し合いながらオリジナルプロダクト制作に取り組みました。
当日は、ライフイズテックのメンターに加えて、本エコシステム創出事業の一環として開催された「大学生DXリーダー育成研修 “Yamanashi DX Leaders 2024”」を受講する県内の大学生もメンターとして参加し、中学生たちのサポートや交流に当たりました。
ワークショップ前半:チームビルディングから基礎スキル習得
ワークショップは、ライフイズテックオリジナルのカラフルなTシャツに着替えて、1日を共に過ごすチームメンバー同士の自己紹介からスタートしました。「脳内シート」というワークシートに自分の好きなものを書き込み、大学生メンターも一緒に自己紹介を行いました。
続いては、チームビルディングを目的としたアクティビティ「マシュマロチャレンジ」に挑戦。パスタ、マシュマロ、テープを使っていかに高いパスタタワーを作れるかをチーム対抗で競い合い、会場は大いに盛り上がりました。
そして、このアクティビティに隠されていた、デジタルなものづくりのポイントについての解説に、一同納得。この後のデジタル制作に期待が一層高まります。
会場の雰囲気が温まったところで、いよいよデジタルスキルの基礎学習がスタート。ライフイズテックのオリジナル教材をもとに、プログラミングやデジタルデザインの基礎を段階的に学んでいきます。
コース別で編成された各チームごとに、「メンター」と呼ばれる大学生インストラクターがきめ細やかな学習サポートを行います。真剣なまなざしでパソコンの画面に向かう中学生たちの表情からは、たしかな意欲と熱意が感じられました。
それぞれの個性が光るオリジナルプロダクトを開発
お昼休憩を挟んだ後は、各々オリジナルの作品づくりを実施。午前中に学んだ基礎スキルをもとに、2時間半の時間をかけて本格的な開発に取り組みました。中学生たちは積極的に大学生メンターに質問を投げかけ、試行錯誤を重ねながらオリジナル作品を形にしていきます。
たとえば「Unity®ゲームプログラミングコース」では、障害物を避けながらゴールを目指すアクションゲームを制作。背景を変更して独自の世界観を表現したり、3D空間にさまざまな障害物を配置したりと、独創的な作品に仕上げていました。
「映像制作コース」では、用意された動画素材をもとに、動画編集ソフトAdobe Premiere Proを活用してオリジナルCMを制作しました。シーンを繋げて自由にシナリオを描いたり、映像の色味を変えて世界観を演出したりと創意工夫を凝らしました。
ワークショップの最後には、その日の集大成としてオリジナル作品を発表する共有会が行われました。共有会には中学生メンバーと大学生メンターのほか保護者も参加し、和やかな雰囲気のなかで行われました。
iPhoneアプリプログラミングコースで披露された作品は、野球の知識を学べるクイズアプリや、コレクションを楽しめるガチャガチャアプリなど、どれも自身の好きなものやユニークな発想を活かした作品に仕上がっていました。映像制作コースやUnity®️ゲームプログラミングコースでは、共通の素材を使いながらも、独自の工夫や演出によって個性が光る作品が出揃いました。
中学生たちは自身の作品テーマやこだわりのポイントをいきいきと語るとともに、他のメンバーの発表に真摯に耳を傾けていました。
【参加した中学生の声】
Unity®️ゲームプログラミングコース
オウチさん(中学1年生)
任天堂のプログラミングゲームでよく遊んでいて、今回のイベントに参加しようと思いました。プログラミングは地道な作業の繰り返しですが、だんだんステージができあがっていくことに面白さを感じました。エラーが出て困ったときもメンターさんたちが優しく教えてくれて、楽しくゲーム制作ができました。
映像制作コース
ようなんさん(中学1年生)
もともと自分で動画制作をしていたので、メンターの方々に本格的な動画編集を教えてもらえて、とても勉強になりました。今日の動画制作では、セリフとBGMの両方が聞きやすいように工夫しました。今日参加したことで、色合いの調整方法などさまざまな技術を知ることができました。
デザイナーコース
すずさん(中学1年生)
デザイナーコースでポスター制作にチャレンジしました。私は絵を描くのが好きなのですが、デジタルツールを使った制作は初めてでした。デジタルツールを使うと、気軽に何度もやり直せるのがいいなと思います。今日学んだことを、学校での発表スライドづくりなどにも活かしていきたいです。
iPhoneアプリ プログラミングコース
チョコバッキーさん(中学1年生)
「いつも自分が使っているスマホでどんなことができるんだろう?」と思って、初めてアプリのプログラミングに挑戦しました。コマンドをひとつひとつ打ち込むのは大変でしたが、メンターさんにたくさん質問できたのでよかったです。
Unity®️ゲーム プログラミングコース
さえさん(中学2年生)
「デジタル1dayワークショップ」は2回目の参加です。前回はWEBデザインコースに参加して、今回はゲーム制作に取り組みました。最初から原型や素材が用意されているので取り組みやすく、完成度の高いゲームをつくることができて嬉しかったです。プログラミングはハードルが高いというイメージが変わりました。
こうした声が寄せられると共に、ワークショップ後のアンケートでは、参加者全員が「満足」、うち93%が最高評価の回答を寄せてくれ、大盛況のうちに終了しました。
デジタル活用で踏み出すクリエイティブの第一歩
デジタルスキルの基礎学習からオリジナル作品の発表まで充実した1日を終え、クリエイティブの新たな一歩を踏み出した中学生メンバーたち。会場を後にする中学生たちの表情は達成感に満ちており、確かな手応えを感じられた様子でした。
世代を越えてデジタル領域を学び、創作の喜びを知る体験を生み出す「デジタル1dayワークショップ」。ここから始まる次世代のデジタル人材の成長と活躍に期待が寄せられます。
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