【Code Girls Stories INTERVIEW #05】仲間と一緒に、苦手意識を持っていたプログラミングをスタート!(藤井美羽さんのストーリー)

はじめはプログラミングへの苦手意識を持っていたにもかかわらず、高校2年次にはアプリ甲子園のファイナリストにも選出された藤井美羽さんへのインタビューをお届けします!

アプリやゲームの構造を分析し 自らの作品に落とし込む

── 藤井さんがアプリ開発を始めたきっかけは?

中学生のとき、学校に貼ってあったプログラミングスクールのポスターを見て興味を惹かれました。しかし、当時の 私は、プログラミングが手の届かない存在だと思い込んでおり、自分にはできないと決めつけて、始めることはありませんでした。

そんな心のモヤモヤを抱えた状態で高校に進学すると、部活で出会った友達が偶然プログラミングをしており、自作のアプリを見せてくれました。私が普段使っているアプリと比べると、友達のアプリはかなりシンプルで、これなら自分にもつくれるかもしれないと考え、 その友達と一緒にスクールに通い始めました。

 

── 藤井さんが開発し、「アプリ甲子園」で発表されたアプリ「sitasuberi」について教えてください。

「sitasuberi」は、滑舌を向上させることが目的の iPhone用アプリです。「サ行」「ナ行」など、自分の苦手な行を選択すると、ランダムに早口言葉が表示され、声に出して読むことで、滑舌をよくすることができます。

アプリ開発のきっかけは、高校の放送部に伝わる練習用の原稿が分厚く、持ち運びが大変なので、デジタル化したいと考えたことでした。開発期間は改良も含めると約1年で、使用 したツールはiOS開発に使うXcode[1]とSwift[2]です。

── 「sitasuberi」のこだわりポイントは?

とにかくデザインにはこだわりました。日本語の早口言葉のアプリということで、縦書きを取り入れたいと考えていたところ、学校の宿題で使用していた原稿用紙が目に入り、原稿 用紙風のデザインに決定しました。しかし、開発に使用しているのが海外向けのツールということで、縦書きの概念が存在せず、その点には非常に苦労しました。

結局、Instagram などにも用いられているコレクションビュー[3]という技術を応用し、四角形の中に写真ではなく文字を収めていくことで、 原稿用紙の雰囲気を再現することに成功しました。

 

── アプリ開発をする上で、日頃から意識していることは ありますか?

アニメーションなどのギミックを使っている面白いWebサイトがあると、ディベロッパーツールを開いて、動きの仕組みやサイトの構造などを確認するようにしています。また、ゲーム をするときもキャラの動きなどに注目し、「この動きはあの技術を使っているんじゃないか」といったような分析をしています。普段からアプリやゲームの構造を考えていると、自分がアプリを開発する際の引き出しを広げることができます。

── プログラミングに興味のある方に向けてメッセージをお願いします。

何ごとも一歩踏み出す勇気が大切です。私自身、中学では 一度踏み留まり、高校で仲間と出会ったことでようやく始 めることができました。身近にプログラミングをやっている人がいなくても、友達を誘って一緒にイベントなどに参加 すれば、最初の一歩を踏み出せると思います。


[1]Xcode:Apple社のアプリ開発ツール。Appleプラットフォームでアプリ開発、 テスト、配信するためのツールを内蔵。

[2]Swift:iOS、Mac、Apple TV、Apple Watch向けのアプリを開発するためのプログラミング言語。

[3]コレクションビュー:多くのアイテムをパネルのように一覧で表示させたいときに使われる仕組み。

 

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