クオリティ高すぎる!黒板アート×タイムラプス映像メイキング

Life is Tech ! キャンプのはじまりを飾るオープニング映像。
ドローンを使って撮影した映像や、アニメーションで制作された映像など、毎回趣向をこらした映像が制作され、これからキャンプがはじまる!というワクワク感を会場全体に生み出し、キャンプの雰囲気を盛り上げます。

そして今年の春、Life is Tech ! Spring Camp 2019のオープニングでは、今回のテーマ曲・Hump Back の「拝啓、少年よ」にのって、黒板アートとタイムラプスを組み合わせた映像が流れました。

まっさらな黒板にフリーハンドで絵がどんどん描き込まれていく様子がタイムラプスで撮影され、しかも、4枚別々の黒板に描かれた絵が実はつながっていて、1枚の絵として完成するというものです。

春キャンプに参加した中高生からは、

「素敵でした!!」
「クオリティがすごすぎました!」
「映像メンバーなので、単純にすごい、こうゆうのもありか、と学びになりました!」
「絵がすごい上手だけどどうやって描いたの?」

などのコメントが寄せられました。

あの黒板アートはどうやって作られたのでしょうか。
オープニング映像のディレクターで演出家のおんじ氏に教えてもらいました。

Step 1 デザインを決める

まずはどんな絵を描いていくのか、デザインを作成します。
今回の春キャンプでは、「この春よ、止まれ」というテーマがあったので、「春」の「止まった世界」をモチーフにデザインされました。

4枚の黒板で1枚の絵を描くというのは最初に決めていたので、ここの構図がとても重要になります。
Life is Tech ! のデザイナーに依頼し、4枚それぞれの黒板に見せ場のあるバランスを考えてデザイン画を作ってもらいました。

それがこちらの画像です。

桜が散る春の空で女の子と男の子が止まっている。
そのシチュエーションを楽しむ女の子と、ちょっと驚いてあわてている男の子。
男の子はあわてた拍子に上履きが脱げて飛んでいってしまっている―。
そんな絵です。

Step 2 下書きの準備

デザインができたら、いよいよ実際に黒板に描いていきます。
でも、いきなりチョークを使って黒板に絵を描き始めるわけではありません。

今回は別の黒板に描いた4枚の絵が1枚にがつながるというものなので、サイズ比や左右の位置が変わると絵がずれてしまいます。

そのため、まずはプロジェクターを使ってデザインを黒板に映し出します。
黒板のサイズいっぱいにデザインが描かれるように調整しました。

Step 3 下書きをする

オープニング映像では、みんな手にデザインの紙を持って、黒板にどんどんイラストを描いていて、その様子がタイムラプスで映されていました。
あの映像をみて、黒板にいきなり描いてみんな絵がうまいなぁ。と思いませんでしたか?

実は、あれには下書きがあったのです!

下書きで使ったのは、黒板の色に近い暗めの赤色の水性鉛筆。
プロジェクターで黒板に映し出したデザインの線をなぞって下書きを描いていきます。

プロジェクターで黒板に投影されたデザインを水性赤鉛筆でなぞっていきます。
映像では見えないのですが、実際には下書きの線が書かれていました。
メイキングの様子を撮影したこちらの写真をみると、赤鉛筆の下書きの線がみえますね。

プロジェクターは黒板の正面から照らしているので、線をなぞろうとして手をのばすと、黒板ではなく手に線が移ってしまい、どこに書けばよいのかわからなくなってしまうので、絵を書く際の手の角度に気をつけましょう。
また、描いている途中でプロジェクターにぶつかったりすると、映写されているデザイン全体の位置がずれてしまい、一緒に描いている全員からにらまれることになるので注意が必要です。

Step 4 黒板アートを描いていこう!

ここまで準備ができたら、いよいよチョークで黒板アートを描いていきます。
春キャンプのオープニングでみてもらった映像もここから始まりました。

ここからは、実際のオープニング映像の順番にそって、ダイジェストで黒板アート作成の様子をご紹介します。

東京郊外にある学校の施設をお借りして今回の映像を撮影しました。
黒板アートをしているのは、Life is Tech ! のメンターたちです。

下書きにそってどんどん描いていきます。

下絵をすべてなぞることができたら、次は描き込んでいきます。

黒板は下地が黒いので、女の子の背中の部分や、スカートの下の方など、影になる部分は手を使ってぼかしながら色を薄くしていきます。足とビルが重なる部分は、足の外側を少し消してあげることで立体感を出し、女の子を目立たせています。

1枚めの絵が完成です!

つづいて2枚めの黒板アート。
こちらは大阪で関西のメンターたちが描いていきます。

同じように下書きをなぞるところから。

どんどん描き込んでいきます。

トビスケも。

2枚目の絵も完成です!

続いて3枚め。再び東京に戻ります。

太い線を描いた後に、手で伸ばしていくことで陰影をつけることができます。

円を重ねるように何度も描いていき、立体的で奥行きのある雲にしていきます。

3枚めの絵が完成しました。

つづいて4枚目。最後の絵を描いていきます。

どんどん描き込んでいきます。

4枚目の絵も完成しました!

この4枚の黒板アートがつながると…

1枚の素敵な黒板アートの完成です!この春よ、止まれ。

ここまで時間をかけて描いたものも消すときは一瞬。
そんな儚さも黒板アートの魅力ですね。

これで終わり。…と思ったら、映像にはまだ続きがありました!

きれいになった黒板にまた何かを描き込んでいきます。

Life is Tech ! の文字が!

さらにみんなで描き込んでいきます。


出来上がったのは、春キャンプのロゴ!

そして、チョークで描いた黒板アートがデジタルになって浮き上がり…

最後は完成されたロゴになりました!

みんなも黒板アートにチャレンジしよう!

黒板アートは塗りの濃淡で立体感を出したり、複数色を重ねることで一気に見栄えが良くなるので、全体ができた後に微調整をしていくことで、ぐっとクオリティがあがります。

今回はタイムラプス撮影をするので水性赤鉛筆で下書きをしましたが、撮影がなければ下書きなしで、プロジェクター投影しながら描くこともできます。

黒板アートの魅力に気づいた我々は、Life is Tech ! オフィスの壁にも黒板シートを貼って、過去のキャンプロゴデザインで黒板アートを描き、オフィスの壁を装飾しました!



デザインとプロジェクターがあれば、クオリティの高い黒板アートが簡単につくれるかも?

これまでのLife is Tech ! キャンプのロゴは、「Life is Tech ! 公式素材集」から壁紙データとしてダウンロードできます。

これらのデザイン素材をつかって、みなさんもぜひ学校の黒板で黒板アートにチャレンジしてみてください!

▼Life is Tech ! Spring Camp 2019 オープニングムービー(BGMなしバージョン)
こちらの映像にはBGMがついていないので、ぜひ下にあるテーマ曲を同時再生してお楽しみください!

▼Life is Tech ! Spring Camp 2019 テーマ曲 「拝啓、少年よ」