【レポート】「英語×IT」 最強のダブルツールを駆使した「English × IT Camp」初開催/メンバー52人 英語でプレゼン!
世界で活躍するグローバルIT人材を育成しようと、ライフイズテックはゴールデンウィーク中の5月2日〜5月5日の4日間、東京・丸の内の株式会社セールスフォース・ドットコム 東京オフィスで「English × IT Camp」を初開催し、メンバー(中高生)52人が英語を活用してIT・プログラミングを通じたものづくりを楽しんだ。
通常のキャンプとの最大の違いは、メンバーが英語でコミュニケーションしながらものづくりをするという点だ。本レポートでは、そういった通常キャンプとの違いについて、メンバーはどんな感想を持ったのかについて報告していきたい。
今回のキャンプの舞台となったのは、クラウドアプリケーションとクラウドプラットフォームの提供を行なっているGlobal企業「セールスフォース・ドットコム 」。東京駅から徒歩1分の立地で、メンバーはこの世界的企業のおしゃれなオフィスを使って学習することができた。オープニングでも同企業が制作したテクノロジーによって未来がどう変わっていくのかについての動画を上映した。
ITメンター(日本人大学生スタッフ)と、ネイティブ英語を話すEnglishメンター(外国人大学生スタッフ)のペアでメンバーをサポート。メンバー5〜6人のチームにつき、ITメンターとEnglishメンターの2人が付き、iPhoneアプリやゲーム、映像制作などを学んだ。
また、共同運営者として、英語コミュニケーションスクール「SPARK DOJO」も監修。講師として、同社で主にプログラムの開発・品質管理を担当するREINAさんが参加した。
REINAさんは、アメリカで生まれ育った英語と日本語のバイリンガル。ハーバード大学院卒業後、各種NGO・NPO団体にて活動を行い、クリントン元アメリカ大統領のもとで外交政策や米国INTERPOLにてテロ対策部にも所属したという経歴の持ち主だ。
開発と平行し、英語に対する苦手意識を払拭するアクティビティも充実させた。初日からライフイズテックの十八番である謎解きも英語バージョンに。「The Mystery of the Missing Jewels」(消えた宝石の謎)と題し、「容疑者」を特定するためには英語を使わなければならない設定とした。
特にユニークだったのが、REINAさんがピザ店の店員に扮し、メンバーが英語でピザを注文するというランチだ。
注文の方法も「How to order」として、「1,000Yen per person」、「3 pizzas and 2 a la carte」などという設定が加えられた。メンバーたちは英語で記されたメニューを片手に、店員の、REINAさんに「I want ○○.」、「What is in this ?」、「Is this spicy ?」と英語でお好みのピザを注文した。
そんなアクティビティも充実させた今回のキャンプは、海外からも注目され、2日目にはガーナ大使館の関係者が視察に訪れた。
最終日の発表会でも、メンバーは制作したオリジナル作品のプレゼンテーションを英語で披露した。発表を受ける側の反応も、「Really Good !」、「Excellent !」、「That’s Amazing !」と英語で歓声をあげていた。
発表会でメンバーたちは英語を活用した今回のキャンプについて、「普段学校では習えない英語に触れたことが楽しかった」、「英語で開発を進められて自分の道が広がった気がした」という声が上がった。一方で、「英語には日本語のような、あいまいな表現がないところが難しかった」と話すメンバーもいた。
各コースのメンバーの感想についても紹介したい。
iPhoneアプリプログラミングコースの男子メンバー(中学1年)は今回、ライフイズテックのキャンプに初めて参加した。彼は小学2年から中学入学までモスクワの日本人学校で生活した。今回のキャンプ参加は母親の勧めだったという。
「英語の教材は最初は苦労したけれど、徐々に仕組みが分かってきて楽しくなった」といい、自らデザインした計算機のアプリを制作した。「誤作動が起きなかった時、すごい達成感があった。夏キャンプも参加した」と話した。
映像制作コースの女子メンバー(中学3年)は今回でライフイズテックのキャンプ参加は7回目。音楽と映像を合わせた作品づくりに興味があり、ボーカロイドという音声合成技術でオリジナルミュージックビデオを制作した。
彼女は英語を活用したキャンプについて、「普段のキャンプとテンション、雰囲気は変わらないけれど、そこに自然に英語が入ってきた感じ。開発以外の普通の会話でも英語がすっと出てくるようになった」と話した。
iPhoneアプリプログラミングコースの男子メンバー(高校3年)は高校2年から横浜校に通うスクール生だ。今回のキャンプでは、洋数字を打ち込むと自動で漢数字やローマ数字に変換できるアプリを開発した。
彼は英会話スクールにも通っているが、「English × IT Campは開発するために英語を使う。英語を勉強するために英語を使う英会話スクールよりも楽しかった。夏も3キャンプに参加する予定で、将来は英語とプログラミングを活かせる仕事につきたい」と話した。
Unityゲームプログラミングコースの女子メンバー(高校2年)は一昨年、友人がSNS上でライフイズテック のことを投稿していて、自分でも楽しくIT技術を学びたいと昨年6月から白金高輪校に通う。今回のキャンプも自ら親に志願した。オリジナルのアクションゲームを制作した。
彼女は「Englishメンターから英語で話しかけられると、何とかして自分も英語で返答しようと努力するので、そういった環境が良かった」と話した。
最後に今回の「English × IT Camp」を開いた背景に少し触れたい。ライフイズテックは今夏、イギリスの名門・オックスフォード大学と、世界大学ランキングでアジア1位のシンガポール国立大学で「Global IT Camp」を開催するため、今回はそれを見据えたキャンプだった。
事前に英語やプログラミングに触れる機会を設けることで、現地での学びやコミュニケーションを最大化することを目的として、新たにスタートしたのが今回のキャンプだ。
「English × IT Camp」を経て「Global IT Camp」へ。そして、世界へと羽ばたくことを期待したい。