【レポート】アフリカの子どもたちの可能性を広げるライフイズテックの新しい挑戦。アフリカ会議で、各国の留学生向けに「Life is Tech ! Programming Workshop」を実施ーーガーナ大統領も視察に

第7回アフリカ開発会議(TICAD7) において、公式サイドイベント「Life is Tech ! Programming Workshop」を開催。アフリカ出身の留学生向けのプログラミングワークショップ、そしてガーナ大統領の視察…大盛況に終わった当日のレポートをお届けします。

多国籍アフリカ各国の留学生向けにプログラミングワークショップを実施


2019年8月30日、アフリカ会議(TICAD7)にてプログラミングワークショップを開催
しました。日本全国からアフリカ留学生総勢40名が集まり、中には留学先の九州から足を運んだ参加者も。
活気溢れる会場に、カラフルなお揃いのTシャツを着た10代から40代の留学生たちがずらりと並び、熱心にプログラミングをする会場は序盤から笑顔があふれました。

「楽しんでいきましょう!」メンターによる明るい掛け声とともに、アフリカ会議のサイドイベント「Life is Tech ! Programming Workshop」が、スタートしました。
アフリカ数カ国から参加者が一堂に会し、プログラミングワークショップを実施する、ライフイズテックにとってもこんな多くの国から参加していただくイベントは初めてです。

まずは、個々が興味あることを記載する「脳内シート」を使っての自己紹介からスタート。

出身の国や自身が研究する領域、日本で住んでいる場所など、多国籍、性別も年齢も多様な参加者がそれぞれ紹介する話で盛り上がっていました。

 

本イベントへの参加の理由について、「僕は、経済の研究をしている。お金は大事だけど、継続的な経済発展の為には、テクノロジーが欠かせないと思っている。だから今日はLife is Tech ! のプログラミングワークショップに参加しようと思ったんだ」と明るく語る男性参加者。

パスタタワーでは宇宙工学専攻のプロが暗躍?!

自己紹介タイム後、簡単なゲーム「パスタタワー」が行われました。同ゲームは、チームビルディングの演習としても用いられるもので、限られた量のパスタ(乾麺)とわずかな道具を使ってタワーを作り、高さを競うもの。あちこちで歓声が上がりつつ、タイムオーバー。一番高くタワーを作り、マシュマロを中間地点に刺したチームは多くのチームのパスタタワーが無残に崩れ落ちる中、最も安定した作りで優勝。聞いてみると、チームメンバーの一人は、宇宙工学を専門にしており、ガーナで初めて小型人工衛星の打ち上げをした(!)方とのこと。

MOZERによるプログラミング学習スタート

MOZERは、ライフイズテックが開発した、誰もが楽しく簡単にプログラミングを学ぶことができるプログラミング学習教材です。楽しいストーリーに乗せて、キャラクターがプログラミング学習をサポート。ステップバイステップで学習が進むのが特徴です。

そのMOZERを使って、各自プログラミングを進めていきます。多様なバックグラウンドをもつメンバー一人ひとり、目を見張る熱中ぶりでサクサクと進めていきます。メンターも声をかけたり、明るく盛り上げていきます。

あまりにパソコンに向かう顔が真剣なので、「大丈夫?」と声をかけるメンターに、「すごいよ面白い面白い!」と歓喜の声をあげている姿も見えました。

 

ガーナのアクフォ=アド大統領が、イベント視察

本イベントの様子を、なんと国際会議を終えたばかりのガーナのアクフォ=アド大統領が視察に訪れてくださいました。参加者は、大統領の登場に大盛り上がり!

アクフォ=アド・ガーナ大統領は、参加者のPC画面を覗き込みながら気になったことを質問し、それに対して参加者たちも緊張しながら懸命に答えていました。ガーナから参加していると言う学生に対しては、自国からの参加者が多いことに喜び「どう?プログラミング学習は楽しいですか?」(同氏)と温かい言葉をかけていました。

 

Life is Tech ! ガーナプロジェクトの挑戦

ライフイズテックは、2019年4月より、アフリカと日本の事業を結ぶ株式会社SKYAHとパートナーシップを組み、Life is Tech ! ガーナのプロジェクトをスタートさせています。

これまでに、ガーナ国立大学/付属中等学校と私立インターナショナルスクール“AIS”、コーディングスクール“ソロンコ・アカデミー”と連携し、ライフイズテックが開発したMOZERを使った授業などを実施しています。その事業について、ライフイズテック代表の水野とSKYAH代表の原さんより大統領にお話させていただきました。

「どれくらいプログラムの参加者がいるのですか、小学生もできるのですか」と聞かれ、4月からスタートして200人以上の参加者が既にいること、小学生も60名ほどいることを説明すると、

「立ち上げから短期間にも関わらず、着実に活動を伸ばしていることは素晴らしい!excellent!」とガーナで着実にプログラミング教育の芽が出ていることを喜び、「構想を考えることも大事だけど、アクションにして着実に参加者を増やしていることが大変に嬉しいです。これからも頑張ってください。」とガーナでの活動内容へ応援の意をいただきました。


また、今回、ガーナ出身の留学生がメンターとして、第一線で参加者へ教えていること、今回の応募のあった参加希望者60名中20名がガーナからの参加希望者であることをお伝えすると、アフリカ諸国の中で、ガーナがテクノロジー教育へのリーダーシップをとることにも期待を寄せていました。

プログラミングで得られるクリエイティビティが世界に広がるきっかけに


お昼の休憩時間も、夢中でMOZERに向かう参加者は、「帰ってから続きやるわ!」と始終笑顔。

また、母国やアフリカ各国での展開についての未来や、現在進行中のLife is Tech ! ガーナのプロジェクトを紹介すると、

「場作りも楽しいから、子どもたちの学習が捗りそうです。」
「母国で何ができるか考えます。」
といった声を多数いただきました。

ガーナの子どもたちがITを使った物作りを学び、自ら新しいものごとを作り出したり、キャリアを切り開いたりすることに、貢献したいという思いで、Life is Tech ! ガーナのプロジェクトは進行しています。今回のイベントは、ガーナで展開するパートナーのサポートや周囲の方々の応援もあり開催に至りました。

今後、MOZERでの学びから、
ゼロから何かを創り出すことの喜びを体感することを通じて、起業家マインドが養われ、アフリカ各国の発展や、子どもたちのよりよい未来をつくるサポートになることを願っています。